従業員エンゲージメントを高める施策!効果測定の方法やおすすめサービスも紹介

2025年 10月 1日

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従業員エンゲージメントを高めることは、生産性向上や離職率の低下などさまざまな効果があります。

この記事では、エンゲージメントの定義や重要性、エンゲージメント向上の施策を解説します。エンゲージメントは測定方法があり、測定〜分析を行うことで、施策の効果測定も可能です。

従業員エンゲージメントを高めるとは

エンゲージメント向上に取り組む前に、まずはその意味や定義を正しく理解し、従業員満足度との違いを把握することが重要です。

従業員エンゲージメントの意味と定義

エンゲージメントとは、本来「婚約」「約束」「契約」といった意味を持つ英単語です。これらの訳語には、どれも二者間の深い繋がりや信頼関係を示しているという共通点があります。

企業経営の文脈では、「従業員エンゲージメント」として使われることが一般的です。従業員エンゲージメントは、企業への「愛着度合い」や「共感度合い」を示す言葉として定義されています。

より具体的には、従業員エンゲージメントは以下の3つの要素から構成されます。

  1. 組織への信頼・愛着(感情面)
  2. 仕事への誇り・やりがい(認知面)
  3. 主体的な行動・貢献意欲(行動面)

つまり、従業員エンゲージメントが高い状態とは、従業員が会社に愛着を持ち、仕事に誇りを持っていて、会社の成功のために自発的に貢献しようとする状態といえるでしょう。

従業員満足度との違い

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従業員エンゲージメントと混同されやすい概念に「従業員満足度」があります。この2つには明確な違いがあります。

◎従業員満足度の特徴

従業員満足度とは、会社から与えられる環境・待遇・福利厚生などを従業員だけの物差しで評価するもので、一方向的な指標です。

つまり、従業員満足度は「会社が従業員に提供するもの」に対する評価であり、従業員から会社に対する一方的な評価であるため、従業員の受動的な側面が強い概念といえます。

◎従業員エンゲージメントの特徴

従業員エンゲージメントとは、従業員と会社との信頼関係に基づく、自発的な貢献意欲・帰属意識を表す双方向的な指標です。

従業員エンゲージメントは、従業員が自発的に仕事に取り組み、会社に貢献しようとする能動的な概念である点が大きく異なります。

従業員満足度は短期的に変動しやすいの対し、従業員エンゲージメントは双方向の信頼に基づくため、より持続的な関係性を築けます。

従業員エンゲージメントが注目される背景と重要性

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ここでは、エンゲージメントが注目される社会的背景と重要性について詳しく見ていきます。

1. 労働市場の変化と人材獲得競争の激化

従業員エンゲージメントが重要とされる背景には、人材の流動化やコミュニケーションの非対面化などがあります。優秀な人材の予期せぬ退職を防ぐ意味でも、企業は従業員エンゲージメントの調査を行い、施策や改善を図る必要性が高まっている状況です。

また、少子高齢化や人手不足により、優秀な人材の確保が難しくなっています。単なる給与や福利厚生だけでは差別化できず、「働きがい」や「共感できるビジョン」を提供できる企業が選ばれやすくなりました。

2. 働き方の多様化とリモートワークの普及

コロナ後の働き方改革を一つのきっかけに、リモートワークや副業解禁、ジョブ型雇用など、従来の「会社に長く勤めて当たり前」というモデルが崩れました。特にリモートワークでは、物理的な距離が生まれることで、従業員と会社との結びつきが弱くなるリスクも生じています。

このような状況下では、従業員が“なぜこの会社で働くのか”を問い直す時代になり、エンゲージメントの高さが定着・活躍の条件になっています。

3. 人的資本経営への転換

経産省や金融庁が人的資本の情報開示を義務化したため、従業員エンゲージメントの測定と向上が企業の重要な経営課題となっています。

投資家や株主からも、企業の人的資本への取り組みが評価されるようになり、エンゲージメント向上は企業価値向上の観点からも注目されています。

4. 日本の従業員エンゲージメントの低さ

国際的に見ると、日本の従業員エンゲージメントは非常に低い水準にあります。ギャラップ社の2024年の調査によると、日本の従業員エンゲージメントは約6%でした。これは香港 (中華人民共和国特別行政区)(6%)、エジプ ト(6%)とともに世界で最も低い水準であり、 東アジア平均(18%)や世界平均(23%)を大きく下回っています。

この現状を受けて、多くの日本企業がエンゲージメント向上に向けた取り組みを始めており、社会全体でその重要性が認識されています。

▼参考:ギャラップ社 日本の職場の現状

従業員エンゲージメントを高める効果・メリット

従業員エンゲージメントは、短期間で劇的な成果が出るわけではありませんが、継続的に取り組むことで企業経営に確かなメリットをもたらします。ここでは、データをもとにその効果を解説します。

生産性向上と業績アップ

従業員エンゲージメントと生産性には明確な相関があることが、多くの調査で示されています。厚生労働省によると、ワークエンゲージメントが1ポイント上がると、生産性は約1〜2%向上する可能性があるとされています。数字は小さく見えますが、継続すれば累積効果は大きく、人件費の割合が高い企業では経営への影響も無視できません。

エンゲージメントが高い従業員は以下のような行動を取りやすくなります。

  • 主体的な業務改善 指示される前に問題を発見し、解決策を提案する
  • 創造性の発揮 新しいアイデアや革新的な解決方法を生み出す
  • 協調性の向上 チーム内での連携が円滑になり、組織全体の効率が上がる
  • 顧客対応の質的向上 会社への愛着が顧客サービスの質に反映される

これらの行動変化が積み重なることで、企業全体の生産性向上と業績アップにつながります。

▼参考:厚生労働省 ワーク・エンゲイジメント

定着率の改善・離職率低下

従業員が会社のビジョンや価値観に共感し、自分の役割に意味を感じている状態は「ここで働く意義」を実感できる状態です。この心理的な結びつきが強いと「転職しても得られない価値がある」と思えるため、定着率は高まるでしょう。

従業員エンゲージメントが離職率に大きく影響することは、国内外の調査で明らかになっています。2024年のギャラップによるメタ分析では、エンゲージメント上位25%の事業部門は下位25%に比べて離職率が51%低いと示されました。

中途採用にかかるコストは一般的に年収の30〜50%とされています。例えば年収400万円の従業員を1人採用する場合、120〜200万円のコストがかかる計算です。エンゲージメント向上により離職率が改善されれば、これらのコストを大幅に削減できます。

▼参考:ギャラップ 日本の雇用主が直面する人材確保の課題

企業ブランド力・採用力向上

エンゲージメントが高い従業員は、会社の価値を理解し、愛着を持っているため、自然と会社の良さを周囲に伝える「アンバサダー」の役割を果たします。

現代では、転職サイトの口コミやSNSでの発信により、従業員の声が企業のブランドイメージに大きく影響します。

労働市場が売り手市場となる中、企業選びにおいて働く環境や企業文化を重視する求職者が増えています。エンゲージメントが高い職場は以下の特徴により、優秀な人材を引き寄せやすくなります。

  • 働きがいのある会社としての認知度向上
  • 社員の満足度の高さが外部に伝わりやすい
  • 面接時の社員の表情や態度から良い印象を与える
  • 退職者からの紹介(リファラル採用)の増加

従業員エンゲージメントを高める具体的施策

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従業員エンゲージメントを高めるためには、理論だけでなく具体的で実践可能な施策が必要です。ここでは、すぐに実践できる基本的な施策から、長期的な組織変革につながる取り組みまで解説していきます。

ビジョンの共有

従業員エンゲージメントの基盤となるのは、会社の方向性や目標を明確に示し、従業員が自分の役割を理解できる環境づくりです。

ビジョンの共有により、従業員は以下を理解できるようになります

  • 会社が目指す将来像  5年後、10年後にどのような会社でありたいのか
  • 社会における会社の役割  会社の存在意義や社会貢献の内容
  • 個人の仕事の意味 自分の業務が全体の中でどのような価値を生み出しているか

単にビジョンを掲示するだけでは不十分です。以下のような方法で浸透を図ると効果的です。

1. 経営陣からのメッセージ発信 定期的な全社会議や社内報を通じて、経営陣が直接ビジョンについて語る機会を設けます。特に、なぜそのビジョンを掲げるのか、どのような想いがあるのかを伝えることが重要です。

2. 部門別の目標とビジョンの関連性明確化 各部門の目標が全社ビジョンとどのように繋がっているかを可視化し、従業員が自分たちの役割を理解できるようにします。

3. 成功事例の共有 ビジョン実現に向けた具体的な成功事例を社内で共有し、ビジョンを身近に感じられるようにします。

管理職のマネジメントスキルアップ

従業員のエンゲージメントに最も大きな影響を与えるのは、直属の上司との関係です。優秀なマネージャーの下で働く従業員は、エンゲージメントが高くなる傾向があります。

そのため、管理職は以下のようなマネジメントスキルを強化するとよいでしょう。

1. コーチング力 部下の成長を支援し、自発的な行動を促すためのスキルです。指示命令型の管理から、部下の主体性を引き出す関わり方への転換が重要になります。

2. フィードバック力 適切なタイミングで建設的なフィードバックを行い、部下の成長を促すスキルです。成果だけでなく、プロセスや努力に対する承認も含まれます。

3. 傾聴力 部下の話を真摯に聞き、理解しようとする姿勢です。心理的安全性の向上にも直結します。

管理職のマネジメントスキルと部下のエンゲージメント向上には、以下の方法がおすすめです。

  • 管理職研修の実施 定期的な研修により、マネジメントスキルの向上を図る
  • 360度評価の導入 上司・部下・同僚からの多面的な評価により、マネージャーの成長を支援
  • メンター制度 経験豊富なマネージャーが新任マネージャーを指導する仕組み
  • 1on1ミーティングの制度化 定期的な個人面談により、部下との関係性を深める

従業員のリーダーシップ育成

従来のリーダーシップは管理職のものとされがちでしたが、エンゲージメントが高い組織では、社員一人ひとりが主体的に行動できる文化が根付いています。

これは「全員リーダーシップ」という考え方で、階層に関係なく、各自が自分の領域でリーダーシップを発揮することを意味します。

従業員のリーダーシップを育成するには、以下の方法がおすすめです。

1. 裁量権の拡大 従業員に適度な裁量権を与え、自分で判断し行動できる機会を増やします。小さな決定から始めて、段階的に範囲を広げていくことが効果的です。

2. プロジェクトリーダーの機会提供 部門を横断したプロジェクトや改善活動において、若手社員にもリーダーの機会を提供します。

3. 提案制度の活用 業務改善や新しいアイデアを積極的に受け入れ、実現する仕組みを整えます。提案が採用された際の表彰制度も効果的でしょう。

4. 研修・教育機会の充実 リーダーシップスキルやコミュニケーションスキルを学ぶ機会を提供し、従業員の成長を支援します。

5. 失敗を許容する文化 新しい挑戦での失敗を責任追及ではなく学びと捉え、改善につなげる文化を築きます。

これらの施策を通じて、従業員が自発的に行動し、組織の成長に貢献しようとする意欲を育てることができます。結果として、全社的なエンゲージメント向上につながります。

チームワーク強化・組織習慣の見直し

社員のエンゲージメント向上には、チームワークの強化と健全な組織習慣の確立が有効な手段です。

例えば、縦割りや部門間の壁を壊すために、クロスファンクションPJやシャッフルワークショップを導入するのもよいでしょう。定例会議や業務プロセスが形骸化していないかを点検して、非効率な習慣を見直すことも重要です。

チームで「成果を共有する文化」を醸成し、成功体験を一緒に味わえる仕組みをつくっていきましょう。

コミュニケーション活性化

組織内のコミュニケーション不足は、エンゲージメント低下の主要因の一つです。

心理的安全性が低い職場では、質問や相談が阻害され、コミュニケーション不足に陥りやすくなります。

心理的安全性とは、チームメンバーが安心して自分の意見を言ったり、失敗を恐れず行動したりできる環境のことを指します。この環境が整っていると、社員は積極的に意見交換を行い、創造的なアイデアを生み出しやすくなります。

心理的安全性を高める具体的な施策として、以下が効果的です。

  • 定期的なチームミーティングの開催 週1回程度のチームミーティングで、業務の進捗だけでなく困りごとや提案も共有する機会を設ける
  • 失敗を学習機会として捉える文化の醸成 ミスが起きた際に責任を追及するのではなく、改善点を皆で考える仕組みづくり
  • 上司の傾聴スキル向上  管理職向けのコミュニケーション研修を実施し、部下の話を聞く姿勢を強化

キャリア支援・成長機会の提供

社員のエンゲージメントを高めるためには、個人の成長実感が不可欠です。キャリア支援と成長機会の提供は、社員の「この会社で長く働きたい」という意識を育む重要な施策です。

以下のような体系的な研修プログラムにより、社員のスキルアップと成長実感を促進することができます。

  • 階層別研修の実施 新入社員、中堅社員、管理職それぞれに適したスキルアップ研修を定期的に開催
  • 専門スキル向上研修 業務に直結する技術研修や資格取得支援により、専門性の向上をサポート
  • 外部研修への参加支援 セミナーや勉強会への参加費用を会社が負担し、学習機会を拡大

また以下のようなジョブローテーション制度によって、異なる部署や職種を経験することで、視野の拡大と新たなスキルの習得が期待できます。

  • 計画的な異動プログラム 本人の希望と会社のニーズを調整し、3~5年スパンでの異動を計画
  • 短期プロジェクト参加  他部署のプロジェクトに一時的に参加し、新たな業務経験を積む機会を提供

業務に関連する資格取得を支援することで、社員のモチベーション向上と専門性強化を図るのも選択肢の一つでしょう。

  • 資格取得費用の補助 受験料や教材費の全額または一部を会社が負担
  • 資格手当の支給 取得した資格に応じた手当を支給し、継続的な学習を奨励
  • 学習時間の確保 業務時間内での学習時間を認める制度の導入

公平感や納得感のある人事評価制度

公平で透明性の高い評価制度は、組織への信頼や仕事へのやりがいを高めます。

社員が何をどのように評価されるかを明確に理解できようにするために、以下のような制度設計が重要です。

  • 具体的な評価項目の設定 「コミュニケーション能力」ではなく「チームメンバーと週1回以上の情報共有を行う」といった具体的な基準を設定
  • 数値目標と定性目標のバランス 売上などの定量指標だけでなく、チームワークや改善提案といった定性面も適切に評価
  • 評価基準の事前共有 期初に評価基準を全社員に明示し、目指すべき方向性を明確化

また、評価結果を一方的に伝えるのではなく、双方向のコミュニケーションを重視した制度を構築しましょう。

  • 定期的な面談の実施 半期に1回程度の正式な評価面談に加え、月1回程度のカジュアルな面談を実施
  • 具体的な改善提案 評価が低い項目について、具体的な改善方法や支援策を提示
  • 成功事例の共有 高評価を得た社員の取り組み事例を組織内で共有し、学習機会を提供

さらに、昇進・昇格の基準を明確にし、全社員が平等にチャンスを得られる制度を構築します。

  • 昇進基準の明文化 各役職に求められる能力や経験を具体的に明記
  • 内部登用の優先 外部採用よりも内部の人材育成を重視し、社員のキャリアアップを支援
  • 多様なキャリアパスの提示 管理職以外にも専門職としてのキャリアアップ道筋を示す

エンゲージメント向上の測定方法

エンゲージメント向上の取り組みを効果的に進めるためには、現状の把握と継続的な改善が欠かせません。適切な測定方法を用いることで、施策の効果を数値化し、データに基づいた意思決定が可能になります。

主な測定指標『eNPS』

従業員エンゲージメントを測る指標で、多くの企業で採用されているのがeNPS(Employee Net Promoter Score)です。具体的には、"あなたは自分の働いている会社を友人や家族に、自社への入社をどの程度すすめますか"という質問に対して、0から10の11段階で回答を行います。eNPSの計算方法は以下の通りです。

  • 推奨者(9-10点): 積極的に会社を推奨する従業員
  • 中立者(7-8点): どちらでもない従業員
  • 批判者(0-6点): 会社を推奨しない従業員

eNPS = 推奨者の割合(%) - 批判者の割合(%)

<eNPSの特徴とメリット>

eNPSは親しい友人にすすめたいかを質問するため、高い点数もしくは低い点数をつける際により慎重に考えるようになります。そのため、離職リスクの高い従業員や、エンゲージメントの高い従業員をより正確に把握することができるという特徴があります。

  • シンプルな調査設計 1つの質問で測定可能なため、従業員の負担が少ない
  • 離職予測の精度向上 批判者は離職リスクが高い傾向にあり、早期対応が可能
  • ベンチマークとの比較 他社や業界平均との比較により、相対的な位置づけを把握

<その他の重要指標>

  • 従業員満足度(ES) 職場環境、待遇、業務内容に対する満足度を総合的に測定
  • 離職率 特に入社3年以内の離職率は組織の健全性を表す重要指標
  • エンゲージメントスコア 仕事へのやりがい、組織への愛着、成長実感などを複合的に測定

アンケート設計と分析のポイント

  • 質問設計 負担を考慮し15〜20問程度に絞る。選択肢は4段階・6段階評価も活用し、中間回答の偏りを防ぐ。自由記述で改善提案も収集。
  • 実施タイミング 年2回の定期調査に加え、月1回程度のパルスサーベイや制度導入後のフォロー調査を行う。
  • データ分析 部署・役職別に比較し、業績や離職率との相関、経年変化を追跡して施策効果を検証。

上司と部下で1on1ミーティングを行う

1on1ミーティングの意義

定期的な1on1ミーティングは、エンゲージメント向上において非常に効果的な施策です。コミュニケーション(意見交換、建設的な議論)が活発になり、「風通しの良い風土」が醸成される効果があります。

効果的な1on1の実施方法

  • 頻度とタイミング 週1回30分程度、または月2回1時間程度を目安に実施
  • 話題設定 業務の進捗報告だけでなく、キャリアの悩みや職場環境への意見も積極的に聞く
  • 記録の残し方 話し合った内容と次回までのアクションを簡潔に記録

上司のスキル向上

  • 傾聴スキルの習得 部下の話を最後まで聞き、共感的に理解するスキルを身につける
  • 質問技術の向上 「なぜ」「どのように」などの質問を活用し、部下の考えを引き出す
  • フィードバックスキル 建設的な指摘と具体的な改善提案をセットで伝える

継続的なモニタリングの重要性

エンゲージメント向上は一度の施策で完了するものではありません。継続的な改善サイクルを回すことが重要です。

  • Plan(計画)

サーベイや面談で現状を把握

課題を特定し、優先度を決めて施策を設計

  • Do(実行)

具体的な施策を導入(例:1on1強化、キャリア研修、評価制度見直し)

小さく始めて効果を検証できる形で実施

  • Check(評価)

定量:エンゲージメントサーベイ、離職率、パフォーマンス指標

定性:従業員の声、上司のフィードバック

実施前後で比較し、効果を可視化

  • Action(改善)

効果が高い施策は拡大し、効果が薄い施策は修正・中止

PDCAを定期的に回し、組織の変化に合わせてアップデート

<長期的な視点での取り組み>

  • 3年程度の中期計画 エンゲージメント向上は時間がかかるため、中長期的な視点で計画を立案
  • 小さな改善の積み重ね 大きな制度変更よりも、日常の小さな改善を継続的に実施
  • 成功事例の横展開 一部署で成功した取り組みを他部署にも展開

エンゲージメントを高めるサービス「Wellflow」

Wellflowは、企業の健康経営と女性活躍推進をサポートするサービスです。Wellflowの提供するサービスには、以下のような従業員エンゲージメントを高めるものがあります。

<従業員向けのヘルスケアアプリ>

アプリ内イントラ機能で社内制度をまとめて発信可能。アプリ内アンケート機能で健康課題やニーズ、制度利用状況、ストレスチェックを簡単に調査できます。

<生理痛体験研修や更年期理解ワークショップ>

職場全体で女性の健康課題への理解を深め、心理的安全性の高い環境づくりを支援します。

<データに基づく改善提案>

サーベイや研修結果をもとに、具体的なアクションプランを提案。人事・経営層と連携し、組織のPDCAを回す仕組みをサポートします。

詳しくは以下のリンクを参照ください。

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エンゲージメント向上の成功事例

実際にエンゲージメント向上に成功した企業の成功事例をご紹介します。

サイボウズ株式会社の働き方改革とチームワーク重視

IT企業のサイボウズでは、従業員エンゲージメントの向上により生産性向上と離職率低下を実現しています。同社の成功要因は以下の通りです。

<多様な働き方制度の導入>

  • 選択型人事制度 社員一人ひとりのライフスタイルに合わせて、勤務時間や場所を柔軟に選択できる制度
  • 副業の推奨 社外での経験を積むことで、本業にも良い影響をもたらすという考えのもと、副業を積極的に推奨
  • 育児・介護支援 最長6年間の育児休暇制度など、ライフイベントと仕事の両立を支援

<透明性の高いコミュニケーション>

  • 全社員参加の質問会 経営陣に対して誰でも質問できる機会を定期的に設け、経営の透明性を確保
  • 情報共有ツールの活用 自社製品を活用した円滑な情報共有により、部署間の連携を強化
  • 失敗を共有する文化 失敗事例を積極的に共有し、組織全体で学習する風土を醸成

<成果と効果>

  • 離職率が3%台という業界平均を大幅に下回る数値を維持
  • 社員満足度調査での高い評価を継続的に獲得
  • 「働きがいのある会社」ランキングでの上位入賞を複数年連続で達成

▼参考:サイボウズ株式会社 サイボウズの人的資本経営

株式会社アカツキの成長支援とキャリア開発 

従業員数約300名のゲーム開発会社である株式会社アカツキでは、中小企業における労働力不足の軽減と定着率向上を目指したエンゲージメント向上施策を実施しています。

<個人の成長を重視した人事制度の導入>

  • スキルマトリックスの活用 各職種に必要なスキルを明確化し、社員の現在地と目標を可視化
  • 社内公募制度 新しいプロジェクトや部署への挑戦機会を社内公募で提供し、キャリアの幅を広げる
  • メンター制度 先輩社員がメンターとして新入社員や異動者をサポートし、早期の戦力化を支援

<学習文化の醸成>

  • 勉強会の奨励 業務時間内での勉強会開催を推奨し、技術力向上と知識共有を促進
  • 書籍購入補助 業務に関連する書籍の購入費用を会社が負担し、自主学習を支援
  • 外部研修参加支援 カンファレンスやセミナーへの参加を積極的に支援し、最新動向のキャッチアップを促進

<コミュニケーション強化の取り組み>

  • 全社員合宿 半年に1度、全社員合宿を行い、アカツキらしさを学ぶ
  • 全社懇親会 四半期に1回全社員が参加する懇親会を開催し、部署を超えた交流を促進
  • SKD面談 入社してからの6ヶ月が過ぎるまでの間に月1ぐらいのペースで「最近(SK)どうですか(D)」面談を行う。

<成果と効果>

  • 入社3年以内の離職率を15%以下に抑制(業界平均の約半分)
  • 社内アンケートでの「会社推奨度」が85%以上という高水準を維持
  • 技術力向上による受注案件の質的向上と収益性改善

▼参考:アカツキ株式会社 コーポレートIT

▼参考:HR NOTE アカツキのユニークな人事制度

まとめ

エンゲージメント向上は、離職率低下や生産性向上につながる重要な取り組みです。チームワークや公平な評価制度の整備、eNPSによる継続的な測定、キャリア支援や1on1による信頼関係構築が効果的とされています。また、健康経営や女性活躍推進と組み合わせることで、さらに高い効果を生み出します。

Wellflowは、健康経営や女性活躍推進と連動しながら、エンゲージメント向上施策の導入から改善まで一貫して支援するプラットフォームです。対応にお悩みの際は、ぜひご相談ください。

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