不規則勤務の現場で生産性スコア約6.5%向上|JR東日本グループ様「WaaS共創コンソーシアム」実証実験でのWellflow活用事例

2026年 9月 14日

Flora株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役:クレシェンコ アンナ、以下「Flora」)は、東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:喜㔟陽一、以下「JR東日本」)および株式会社ジェイアール東日本企画(本社:東京都渋谷区、代表取締役:石川明彦、以下「jeki」)が実施した「WaaS共創コンソーシアム」の実証実験において、法人向けフェムテックサービス「Wellflow(ウェルフロー)」をツールとして提供しました。本記事では、2026年7月に公表した内容をもとに、実証の背景と主な結果を紹介します。

本実証では、「Wellflow」のヘルスケアアプリを活用し、社員の健康課題による業務インパクトの可視化と、健康行動変容・生産性向上に関する検証が行われ、その結果が確認されました。

※WaaS共創コンソーシアム(WCC):JR東日本が2023年4月に設立した、「Well-beingな社会」の実現を目指すオープンイノベーションの枠組み。現在、企業・大学・自治体・研究機関など100以上の団体が参画し、協働で社会課題の解決に取り組んでいます。

Wellflow実証実験の背景

日本の労働者の約10〜20%を占めるとされる交替制勤務者の健康課題は、個人の問題にとどまらず、業務効率や安全性、企業の持続可能性に直結する社会的課題です。特に運輸業では不規則勤務が不可避であり、健康課題が顕在化しやすい傾向にあります。しかし、月経や更年期といった性別特有の悩み、また育児の悩みやメンタル課題といったデリケートな問題は、職場でオープンに相談・共有しづらいという構造的な壁が存在してきました。

経済産業省の推計によると、女性特有の健康課題による労働損失は年間約3.4兆円にのぼるとされており、企業における可視化と対策の必要性が高まっています。さらに現在では、女性だけでなく、男性更年期などの男性特有の課題や、性別を問わない多様な健康・生活課題に対しても包括的にケアしていくことが求められています。

こうした背景のもと、本実証は、JR東日本およびJekiにより、不規則勤務者を対象とした健康課題解決を目的として実施されました。本実証において、当社の「Wellflow」アプリが、働く女性の健康支援を中心に、男性更年期などの男性特有の課題、メンタル等の性別を問わない健康課題に対応し、従業員の健康課題の見える化、セルフケア促進、行動変容支援に活用されました。

主な実証結果

① 健康サポートニーズの可視化

トライアル期間中、Wellflowアプリの MAU(月間アクティブユーザー)率は約8割を維持し、現場で働く社員にも継続的に利用される高いエンゲージメントが確認されました。特に利用された機能は「記事コンテンツ」「AIヘルスケアアシスタント(チャット相談窓口)」「セルフチェック」で、健康に関する情報収集とパーソナライズされたサポートの双方にニーズがあることが明らかになりました。

② ヘルスリテラシーと行動変容を促進

ヘルスリテラシーの5つのフェーズのうち、「情報の抽出・選択」および「情報の活用・意思決定」のフェーズで改善が見られ、Wellflowアプリによってパーソナライズされた情報提供と行動への助言が、知識を実際の行動へ変換するハードルを下げたと考えられます。アプリをきっかけとした行動変容として「健康課題・症状の改善」「睡眠習慣の改善」「食事習慣や栄養バランスの改善」などが選択され、最も影響を与えた機能として「AIヘルスケアアシスタント(チャット相談窓口)」「セルフチェック」が挙げられました。

③ 「健康課題あり」群の生産性スコアが約6.5%向上、女性は約6.6%向上

ヘルスリテラシーの向上と行動変容の促進の結果として、健康課題を抱える社員の生産性スコア(プレゼンティーズム)は、約6.5%向上しました。特に女性社員においては6.6%と改善幅が大きいことが確認されました。

実証結果内容
MAU(月間アクティブユーザー)率約8割を維持
健康課題を抱える社員の生産性スコア(プレゼンティーズム)約6.5%向上
うち女性社員約6.6%向上
最も利用された機能記事コンテンツ/AIヘルスケアアシスタント/セルフチェック

総括

本実証(JR東日本およびJekiにより実施)を通じて、Floraが提供するWellflowアプリは、以下の点において健康経営施策への有効性が確認されました。

  • 不規則勤務環境においても高い継続率で利用される実用性
  • 健康課題を抱える社員の生産性改善(プレゼンティーズム改善)
  • ヘルスリテラシー向上と日常レベルの行動変容
  • 経済損失の可視化と低減への寄与

特に、AIアシスタントが「身体の不調」「性別特有の健康課題」「メンタルの不調・心理的負担」の3領域で相談を受け止め、必要に応じて医療機関への受診を促す導線として機能した点は、職場で相談しづらい不調の早期発見・早期対応において重要な役割を果たしたと考えられます。

今後の展望

Floraは、今回の実証で得られた知見をもとに、より実践的な健康支援プログラムの開発・提供を進めてまいります。また、健康課題による業務インパクトのデータに基づく可視化と、AI・データ活用によるパーソナライズされたサポートを通じて、企業の健康経営の推進と、すべての従業員が働きやすい職場づくりに貢献してまいります。

同じ課題を持つ企業へ

交替制勤務や現場業務が中心の職場では、健康課題が業務に与える影響を測ること自体が難しく、施策の効果も示しにくいのが実情です。本実証では、アプリの利用データとプレゼンティーズムのスコアを組み合わせることで、「健康課題あり」群での改善幅を数字で確認できました。プレゼンティーズムの測り方は「プレゼンティーズムの測定方法」、女性特有の健康課題による損失の考え方は「女性の健康課題によるプレゼンティーズム損失3.4兆円の中身」、同じ鉄道業での研修・アプリ導入事例は「東急電鉄が取り組むDEI施策とは?」をご覧ください。

Wellflowは、生理痛体験研修とあわせて150社以上に導入されています。実証実験・トライアルからの段階的な導入にも対応しています。

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